1977年に米バーモント州で誕生以来、スノーボード界をけん引してきたブランドが「バートン」。そのスノーボード用品最大手がビギナーボーダーのサポートを目的に、たった90分で連続ターンができるほど上達する特別プログラムスクール「LTR」を開設しています。
「90年代初頭にスノーボードを始めたボーダーが今、家族連れでゲレンデを訪れるケースが増え、子供の初心者向けスクールの人気が高まっています」と言うのは、バートン マーケティングブランドマネージメントの石原公司さん。
LTRとは、「Learn To Ride」(乗るために学ぶ)の略。スノーボードを簡単に楽しく安全に体験することを目的にバートンが開発した初心者専用レッスンプログラムです。現在、アルツ磐梯や琵琶湖バレーなど全国の10スノーリゾートで展開しており、参加費用は、グループレッスンが6,000〜7,000円、プライベートレッスンが14,000〜17,000円となっています。
初心者は、カーブする際にボードの縁のエッジが雪面に入り込みすぎて転倒するのが共通の悩み。バートンはエッジの角を落としてボード全体も柔かくしたLTR専用設計ボードを99年から本格展開しています。
また、ボードの形状にも新しいトレンドが生まれているようです。これからスノーボードを始める人も注目しておきたいですね。「従来の『キャンバー』と呼ばれるスキー板のように中央がやや盛り上がった板に対し、中央が凹んでいることで曲がりやすくなっている『ロッカー』と呼ばれるボードが登場しています」(石原さん)
このロッカーは曲がりやすいように板の材質も柔らかく、初心者向けボードとして開発されているのも特徴です。キャンバーは体重のかけ方次第でエッジが効き、マニュアル車のような微妙なコントロールができるボードですが、対するロッカー式は、いわばAT車のように簡単な操作を実現していると言えるでしょう。
「素材や加工方法など技術が進化してきており、ボードは以前より軽くなっています。ビギナーの方は4万円前後のボードでも十分に楽しむことができるでしょう」と石原さん。
LTRレッスンを導入するリゾートの一つ「アルツ磐梯」には、初心者やあらゆるレベルのスノーボーダーが楽しめるように豊富なコースが設けられており、誰でも自分のレベルに応じて思いきり滑ることができます。
ブーツをボードに固定するビンディングにも革命が起こっています。従来、バートンでは6本のビスでボードに固定する「3D」方式を採用していましたが、最近は板中央にレール状の溝が設けてあり、止め位置をスライドで微調整できる「ザ・チャネル」と呼ばれるシステムを開発。スタンスの幅が容易に変えられ、自分に合ったスタンスに設定できるようになっています。
LTRプログラムのインストラクターに聞くと、「初心者はスピードが出ると恐怖感で後傾になり、さらにスピードが出てしまいます。前に重心をかけることが大切ですね。準備運動も欠かさずに」とのアドバイスをもらいました。
また、ロッカー式を採用し、初心者向きの低価格なボードで、石原さんが薦めるのは「Blunt(ブラント)」。「柔らかく遊びやすいモデル」だそうです。
「ゴアテックス素材の加工技術が進歩したことで、より複雑な模様を入れることが可能となり、ウエアの最新トレンドとしては、カモフラージュ、幾何学模様、やペイズリーなど、派手な模様が増えているようです」とのこと。動きやすいゆったり目のものが今でも主流ですが、一般のファッションでもタイトが好まれる傾向が影響してか、体にぴったりしたウエアにも人気が集まるなど、ウエアは多種多様な楽しみ方ができるようになっています。また、アクセントとしてバンダナを使ったファッションを楽しむ若者もよく見受けられます。
今シーズン人気なのが、ポーチャー・ジャケット(写真参照)。フード付のスタンダードなタイプですが、可動性を高めたデザインがフィットしています。チャコールとレッドの配色はスノーフィールドでも目立ちそうです。ジャケットとは異なる配色バターンを採用したポーチャー・パンツ(写真参照)とコーディネートすればおしゃれ度もアップは間違いありません(写真はいずれもメンズ)。
来月にはバンクーバー冬季五輪が控えています。出場が有力視されるバートンの契約選手には、海外勢ではトリノ五輪ハーフパイプ金メダリストのショーン・ホワイト(米)、女子では同金メダリストのハンナ・テイター(米)らがいます。
日本人では、男子は「10年の1人の逸材」と言われる「カズ」こと國母(こくぼ)和宏(21)選手。09年冬季ユニバーシアードでハーフパイプおよび男子ビッグエアーの2種目で金メダルを獲得し、バンクーバーで表彰台を狙える実力があります。女子は、ジャンプの高さを武器に急成長した19歳新星の岡田良菜(らな)選手。こちらも、冬季五輪でスノーボードの日本勢女子で初めてのメダル獲得が期待できそうです。大いに注目したい二人です。